市販されているはちみつに貼られている「純粋はちみつ」のラベル、そして「公正取引マーク」のシール。これらが、人工甘味料や水飴の混ざった商品にまで、貼られてしまっていることが判明しました。

2007年5月14日、読売新聞が「『純粋はちみつ』加糖の疑い」として報じたところによると、全国はちみつ公正取引協議会の定期検査で、規約に違反して人工甘味料(異性化糖)などの混入が疑われる商品が、過去7年間610点のうち延べ120点、検査対象の約2割にも及んでいます。どれも「純粋はちみつ」のラベル付きの商品ばかりで、これに対して同協議会は、各業者に注意や警告をしただけで十分な調査もせず、検査結果の公表もしていません。

この全国はちみつ公正取引協議会「純粋はちみつ」疑惑、問題点は5つ。

1)2006年10月、農林水産省の調査で、ボーソーハチミツ株式会社(当時は協議会会員)が、人工甘味料で2割も水増しした商品を「純粋はちみつ」として販売していたことが発覚しました。JAS法違反で改善指示を受けたこの業者、以前受けた同協議会の定期検査でも、人工甘味料が検出されたことがありました。

2)同協議会の規約では、違反者には事情聴取などをおこない、「警告」した時は文書で公正取引委員会に報告する、と定めてあります。ところが、陽性反応が出た業者に「警告」したにもかかわらず事情聴取はせず、「警告」した旨を公取委に報告したことは一度もなかったのです。また、業者名は公表されていません。

3)同協議会の理事が経営する会社までもが、定期検査で商品に陽性反応が出ていたことがわかりました。

4)全国はちみつ公正取引協議会は、公取委の認可を受けた機関であり、適正表示をしている業者には、商品に「公正取引」のマークの使用を認めています。ところが、このマークが付いた商品でも陽性反応が出ていたにも関わらず、使用許可の取り消しはありませんでした。このマークは、シールとして1枚4円で販売されていて、使用料収入は年間約2000万円、同協議会の総収入の半分を占めています。

5)問題を重視した公正取引委員会が調査に乗り出しましたが、この公取委のOBが、疑惑の全国はちみつ公正取引協議会に天下りしていました。長年にわたって公取委に人工甘味料混入疑惑を報告しなかったのは、当の公取委OBだったことが判明しています。

全国はちみつ公正取引協議会は、流通・販売業者が中心となってでき上がった組織。(この他にも、生産者が中心の「日本養蜂はちみつ協会」などがあります。)身内に甘い体制が、連綿と続いてきたとしか見ることができません。

私が時々買いにいくはちみつ専門店のおじさんは、はちみつ業界のからくりについて、こう語っていました。

・「純粋はちみつ」に混ぜ物なんて、大手はどこもやっていること。
・自社製品に混ぜるだけでなく、養蜂家に配って混ぜさせたりもしていること。
・養蜂家は、花蜜の代わりにハチに食べさせたりもしていること。
・中国産はちみつに国産のラベルを貼って売ったりもしていること。

これだけのことがたとえ発覚しようとも、罰する法律がないのでやりたい放題だとのことでした。

少なくとも全国はちみつ公正取引協議会に加盟している会社は、混ぜ物に関して信用しがたいわけですし、養蜂家に配っているかどうかはわかりませんが、養蜂家がハチに異性化糖を食べさせて、安く採れたはちみつを天然はちみつと称して売るケースはあるそうです。また、ラベル貼りかえはわかりませんが、異性化糖を混ぜたように安い輸入はちみつを混ぜて、コストダウンをしていることはあるようです。この場合、はちみつにはちみつを混ぜるのですから、検査してもわからないわけですね。

そもそも、はちみつには日本農林規格(JAS)による基準がないのです。その理由は、はちみつの割合の分析ができないから(農水省)らしいのですが、食品規格を定める国際機関「コーデックス委員会」によるはちみつの国際規格は、ちゃんとあります。それを踏まえたJAS規格をつくることから、始めていくべきではないのでしょうか。



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